何世紀という時の流れの中で

1998年 – 20世紀

1998 : 内務の間の修復

王の裏の間、または内務の間は、王の内殿の居室にある小部屋で、ちょうど内殿の裏側にあります。これは、王の諜報部員を迎え入れ、最も機密度の高い報告を綿密に検証していた場でした。ルイ15世の治世にその形、大きさ共に何回か変更を加えられたこの部屋は、その後、後継者の治世のはじめに1774年から1775年のガブリエルの指揮の下行われた工事で現在の形となりました。時と共に荒廃したこの部屋は全面的な修復が必要となり、1997年から1998年にクロノポスト・グループとヴェルサイユ宮殿美術館友の会のサポートにより修復が行われました。そして、その本来の存在理由と同じように控えめなこの部屋の修復によって、ヴェルサイユの長い歴史が明らかになったのです。それは王の内殿の中にある、フランスとアンシャン・レジームの権力の中枢の場のひとつである内務の間を巡る生活とその利用法の歴史でした。

王の内殿にある内務の間の様子、2012年、ヴェルサイユ、ヴェルサイユ宮殿とトリアノン国立博物館© EPV /トマ・ガルニエ

内務の間