何世紀という時の流れの中で

1980年 – 20世紀

1980 : ルイ14世の寝室の修復

第二次世界大戦前、王の寝室にはルイ・フィリップにより置かれた家具が置かれていました。マリー=アントワネットの寝室の復元後、1701年に作られたルイ14世の寝室の修復を行う必要がありました。モビリエ・ナショナルは、ルイ14世の治世の終わりに納められたブロカテールの一部分を所有しており、当時の物と同じように再現し、王の寝室のアルコーヴとベッドの飾りを作ることを決めたのです。バルバラ・ユットン、アルチュロ・ロペス=ヴィルシャウ、アルベール・マリー・ラスカー基金、アメリカン・ヴェルサイユ基金、ヴェルサイユ宮殿美術館友の会の好意により、冬の家具に相当する、金糸で装飾が施された深紅のブロカテールは再びその姿を現したのです。

当時、王の寝室に置かれていた調度品の中には、12脚の肘掛椅子と、ployantと呼ばれるピアノの椅子のようなベンチ12脚がありました。しかしこれらは失われてしまっており、その代わりにアルチュロ・ロペス=ヴィルシャウとアレクシス・ドゥ・レデ男爵により寄付された、木に金泥を施したレジャンス様式の肘掛椅子のペアが置かれています。国立サヴォンヌリ織物工場(Manufacture nationale de la Savonnerie)は、新しい絨毯の複製を寄付することを申し出、これは現在手すりの向こう側に飾られています。ルイ・フィリップは一部が本物の手すりを元の通りに戻させ、これは白と金色に塗り直された板張りと同じ様に後に完成されました。埋め込まれたオリジナルの絵は、屋階とドアの上に飾られています。

完全に復元された寝室は、25年の工事を経て1980年に完成しました。この寝室は、ヴェルサイユ宮殿を訪れる人々を常に驚かせています。

国王の大居室にある王の寝室、2009年、ヴェルサイユ、ヴェルサイユ宮殿とトリアノン国立博物館© EPV/クリスティアン・ミレ

王の寝室