1662年 - 17世紀
1662 : ルイ14世のヴェルサイユ滞在
ルイ14世は側近や廷臣皆と共に、益々頻繁にヴェルサイユを狩猟で訪れるようになり、1660年代の終わりには、それまで以上に定期的に当地に滞在することを決めました。そして北に王の、南に王妃の大変快適な新居室を建造するため、彼の建築家ルイ・ル・ヴォーに、城の拡張計画に着手するよう命じました。
庭園に面した新しいファサードは、煉瓦と石でできた小さな城館を覆ったため、「エンベロープ(覆い)」という名が付けられました。平らな屋根を目立たなくさせる(小柱のついた)欄干で囲まれた、切石から成る全くモダンなこのファサードは、バロック時代のイタリアのヴィラの建築から着想を得ていますが、完全に古典的なスタイルで「フランス風」に変化しています。見事な階は、大理石の2つの大階段で中庭に通じています。この階は左右対称の二つの大アパルトマン(北に王のアパルトマン、南に王妃のアパルトマン)から成っており、西側には庭園に面した展望広間である大テラスがあります。