何世紀という時の流れの中で

1970年 – 20世紀

1970 : ルイ16世の遊戯の間の修復

現在のルイ16世の遊戯の間は、1771年「新しい部屋」の端に作られました。1785年から王室家具保管庁は小物細工師ジャン=バプティスト・ブラールに36脚の椅子と屏風、つい立てを注文しました。椅子のうち24脚は詰め物をして布が張られており、12脚は「ア・キャロー」という四角いクッションを座面の上に置くようになっている椅子で、これらの家具はすべてが金糸で縁取られ、美しく織られた深紅のダマスク織りで覆われていました。部屋のすべての家具は革命時に売却されましたが、ヴェルサイユは1775年に家具師ジャン=アンリ・リーズネが納めた3角形のコーナー家具4点を、ペアで1953年と1956年に買い戻すことができました。1961年以降のミュラ・コレクションの分散に際し、ヴェルサイユは10脚の椅子の提供を受けました。以降、これらの椅子は少しずつ宮殿に戻りつつあります。1968年には2脚、1972年に1脚、1976年に4脚、1992年に2脚、2002年に2脚、2005年に1脚、そして、2007年にはもう1脚が戻っています。本来のデザインの通り、すべてに飾りひもが付いており、織り直されたダマスク織りのブロケードが使用されています。セーブル焼きの陶器で作られたリラの置時計は、近年ルーブル美術館から寄託されたものですが、これもまた革命前夜はルイ16世のコレクションにあったVan Blarenbergheのグワッシュ同様ヴェルサイユ宮殿に置かれていました。

現在、壁や天井などの板張りやモビリエ・ナショナルが寄託する遊戯用のテーブルを含む調度品が、ルイ16世の治世から革命前夜までヴェルサイユ宮殿に飾られていた芸術品を見つけ、再び宮殿に取り戻そうというヴェルサイユの努力を表しています。こういった努力と寄付者の寛大さにより、ルイ16世の遊戯の間は本来の様子に非常に近い姿を訪れる人々にお見せすることができているのです。

国王の大居室にある遊戯の間の様子、2012年、ヴェルサイユ、ヴェルサイユ宮殿とトリアノン国立博物館© EPV /トマ・ガルニエ

ルイ16世の遊戯の間