何世紀という時の流れの中で

1919年 – 20世紀

1919 : ヴェルサイユ条約調印

1919年6月28日鏡の間において、第一次世界大戦に終止符を打つ講和条約が調印されました。それにヴェルサイユが選ばれたことは偶然ではありませんでした。ヨーロッパに火と血を浴びせたばかりのドイツ帝国の終焉を、1871年1月にその帝国が誕生した場所で明示することを連合軍は望んだのです。そして鏡の間は数時間の間、重要な外交行事挙行に関連した宮殿空間としての役割を取り戻したのでした。

現場はその場にふさわしく豪華に整備され、寄木張り床を覆っている、ルイ14世のために織られたサヴォヌリー製作所の絨毯も縫い合わされました。条約調印には、クレッサンの作品と考えられているルイ15世の美しい机が宮殿のコレクションの中から選ばれ、それを補うのは、エリゼ宮祝宴の間から到着した新ルイ14世様式の大きなソファー椅子でした。しかしながらこれらの外見以外では、戦争で疲弊し力尽きたフランスは慎ましい時代にありました。この意味からは、首相ジョルジュ・クレマンソーは厳しい指令を出したと言えます。

1919年6月28日、ヴェルサイユ講和条約調印のために準備が整えられたヴェルサイユ宮殿の鏡の間、レオポルド・デルベック(1866-1932)ヴェルサイユ、ヴェルサイユ宮殿とトリアノン国立博物館© RMN (ヴェルサイユ宮殿) /ダニエル・アルノデ

ヴェルサイユ講和条約調印